そもそもの税制の方向性は変わるのか?
大綱に書いた方向性は??
以下、★は私見。
各主要課題の改革の方向性
○ 納税環境整備
納税者権利憲章(仮称)の制定、国税不服審判所の改革、社会保障・税共通の番号制度 導入、歳入庁の設置等について、税制調査会に設置するPT等において検討を行う。
★納税者権利憲章は法律(Low)ではなく(Chater)であり、税制と同レベルではなく税制の構築理念として税制とは別な議論過程で創られるべきもの。
★国税不服審判所の改革は、租税を始めとする各種行政専門裁判所の創設といった現行司法制度の根幹をなす意識の大変換を要する。取消採決を公表しない当局の体質があるウチは第三者機関にはなり得ない!!
★納税者番号制度は各国統一化されておらず、混乱や不正も多いので、社会保険等との共通番号ではなく、税法のみの番号制度でなければ、おそらく現政権党が導入予定の給付付き税額控除が機能しない。
★歳入庁の導入は行政改革、徴収機能性の向上に一定の効果は存在するが、行政 組織制度内での人員不足や教育、実務経験など簡単には定着しない。
○ 個人所得課税
所得再分配機能を回復し、所得税の正常化に向け、税率構造の改革、所得控除から税額 控除・給付付き税額控除・手当への転換等の改革を推進する。
個人住民税については、今後の所得税における控除整理も踏まえ、控除のあり方につい て検討を進める。
★所得控除の租税法的意義は特に中低所得者の課税最低限の確保であり、給付という税の本質とは異なる制度実施のための圧縮は本末転倒であり、高所得者有利の累進構造の改編、所得制限などで工夫されるべきもの。
★消費税はあと3年は上げない公約だが、現実論としては維持できない可能性も高く、経済環境の落ち込みによる直接税の税収減少を是正する根本的改正と、封印され ている感のある直間比率の議論が抜けている。また、IMF等の外圧を理由にサラッと方針を変えるのが今までの実績である。
★経営戦略会議では年末調整廃止を既定路線としており、その際の具体的対策、つまり給与所得控除の定義、見直し、確定申告時の必要経費の範囲等、事業者と給与所得者との整合性を短期間で納得できる制度に出来るとは思えない。
★給付付き税額控除は各国独自の制度で運用されており、家族単位補足など納税者 番号制度が不可欠であるがそれでも不正請求等が多い。消費税の税率アップによる逆進性緩和対策と考えられているが、本来他税目で措置されるべきではない。
○ 法人課税
租税特別措置の抜本的な見直し等により課税ベースが拡大した際には、成長戦略との整合性や企業の国際的な競争力の維持・向上、国際的な協調などを勘案しつつ、法人税 率を見直していく。
★実効税率の測定方法が他国比較の税率比較だけで行うところに間違いがあり、社会保障費等との合計負担率は必ずしも高くはない。
★国際競争力を原因とするのはアジア各国などの税率下げ対応策であり、課税ベースの拡大は税率下げの場合の国庫主義的徴収確保の手段であるから、課税ベース拡大が先にあるのではなく、先ずは法人税率下げ、が目的なのに論理すり替えがある。
○ 国際課税
国際課税を巡る状況等を勘案しつつ、適切な課税・徴収を確保するとともに、企業活 動活性化のために税務執行に係るルールを明確化・適正化すべく、必要な方策を検討す る。また、租税条約について、ネットワークの迅速な拡充に努める。
○ 資産課税
格差是正の観点から、相続税の課税ベース、税率構造の見直しについて平成23年度 改正を目指す。
★民主党政策インデックスでは遺産課税方式採用を明記している。さて、その影響は?
★格差、の概念が納税者数(割合)の減少のことなら本末転倒であり、超過累進税率強化こそが妥当する。(富裕層からはより多く)
★課税ベースの拡大は基礎控除の引き下げしかない。
○ 消費税
今後、社会保障制度の抜本改革の検討などと併せて、使途の明確化、逆進性対策、課 税の一層の適正化も含め、検討する。
★福祉目的税構想は財政改善優先という論理の前では埋没しやすい。
★既にIMF等は日本への増税政策を提言しており、政権公約が結局は外圧を理由に反故にされてきた前例は多く、前倒し税率アップがあり得る。
★消費税単独での逆進性対策は軽減税率導入や免税制度改正等が不可欠であり、当 然にインボイス導入になるが、単一税率でのメリット、デメリットを事務負担との側面から十分考慮する必要がある。
税法をいじるのは面白いかも知れないが、人の、会社の生命線に影響することを忘れるとしっぺ返しが必ず来るのだろう。取り返しがつかなくなる前に、納税者が納得して納税し、納得する使い方を示してくれるのが政治の根っこにあることを今更ながら実感する。
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